決定力

決定力とは釘付け確定排除決定力の保証実戦における決定力の速度
決定力でパーティを作る簡易モデル簡易モデルまとめ

決定力とは
決定力とは相手を崩す力(方法)を意味します。多くの場合決定力の有無は、 こちらのパーティのポケモン全員が相手に受けられるかどうかで決まります。
例えば、こちらは「インファイト」ヘラクロスと「なみのり」スターミー、 相手は「はねやすめ」グライオンと「タマゴうみ」ハピナスだとしますと、 ヘラクロスはグライオンに、スターミーはハピナスに受けられてしまうので、 こちらのパーティに決定力が無い、相手を崩す方法が無いということになります。
両者に決定力が無い場合はPP戦や交換合戦の泥仕合になり易く、片方に決定力があるときは 決定力がある方の勝ちがほぼ決定、双方に決定力がある場合は双方に勝ち目がある という関係が成り立ちます。

役割理論同様、決定力も金銀対戦界で出来た概念です。 受けを重視したパーティが多かった金銀対戦界の第2世代(※)においては、 100ターンを超える試合も珍しくありませんでした。 しかし「カビガラポリ」と呼ばれるパーティ の登場により相手を崩す力、決定力の概念が浸透し、 また四大元素理論 が理論的な面で支えたことにより、決定力を重視したパーティの多い第3世代へと移行しました。

※…金銀対戦界とは、ジムリーダーの城 様のポケモンバトルシミュレーター(PBS)を用いて 対戦をする方と、金銀対人戦サイトのことを意味します。
第1世代とは受けの概念が無かった時代、
第2世代とは特殊受けの食べ残し+眠るカビ登場以降の受けを重視する時代、
第3世代とはカビガラポリ登場以降の受けよりも決定力を重視する時代、
第4世代とはカビブラ登場以降の決定力の速度を重視する時代と認識しています。
釘付け
釘付けとは、相手の特定のポケモンに流しの役割を持たせないことで、 相手が決定力を持てないようにすることを意味します(※)。
『こだわりハチマキ』ヘラクロスのように受けられるポケモンが殆どいないポケモンは、 パーティにいるだけで、そのーパーティに決定力を持たせることが出来ます。 しかしヘラクロスが流しの役割を持てない状態、 例えば相手がヘラクロスの『こだわりハチマキ』を知っていてフーディン、エアームド、 ゴウカザルのように選出し、 こちらのヘラクロスが流しの役割を持てなくなったのであれば、 ヘラクロスが釘付けされたことになるので、 こちらのパーティが決定力を持つには別の方法を考える必要があります。

※…一般的に釘付けは「場に出されないようにすること」 という意味で使われていますが、 無償降臨(流す相手ポケモンに対し、流しの回数を変えないで場に出すこと) のために出して倒させることが考えられるのでこのようにしています。
確定排除
確定排除とは、ある特定の相手を確実に倒すことです。
例えば「おいうち」メタグロスで交換しようとしたゲンガーを倒したり、 〔かげふみ〕ソーナンスでボーマンダを倒したり、 「くろいまなざし」+「バトンタッチ」で確実に倒すといった感じです。 「おいうち」メタグロスはエアームドに受けられるといったように、 確定排除は相手に受けられても倒せるので、パーティに決定力を持たせ易いです。
○○確定排除といったように、役割の一種として扱われることもあります。
決定力の保証(保障)
決定力の保証とは、あらゆるパーティに対して決定力を持てる選出を出来るようにすることを意味します。
『こだわりメガネ』ボーマンダや 「だいばくはつ」アグノムなど単体で受けられないポケモンを入れたり、 「ステルスロック」などの補佐を利用して受けられなくしたり、 確定排除を取り入れたりして、選出完了時に必ず決定力を持てるようにしておくのです。
実戦における決定力(の)速度
決定力の速度とは、両者に決定力がある(勝機がある)場合に、 どれ程の速さで相手の決定力を無くせるか(勝敗が決まるか)を意味します。
決定力の速度は流しの回数と関わりの深い概念で、以下のような関係が成り立ちます。

流される最低回数が多いほど、パーティの決定力の速度は小さい
流される最低回数が少ないほど、パーティの決定力の速度は大きい

現在、決定力の速度は解明されていない分野です。 技が複数ある場合など、簡易モデル以外での扱い方は分かっていません。
とはいえ実戦において使い物にならない訳ではなく、 局所的な流しの回数の比較により、多少意味は異なりますが決定力の速度を考えることが出来ます。

例えばこちらは「りゅうせいぐん」ボーマンダと「10まんボルト」ランターン、 相手は『オボンのみ』ミロカロスと『こだわりハチマキ』ヘラクロスだと仮定します。 最も流しの回数が少ないのはボーマンダで、ヘラクロス流しの回数は1回程度でしょう(最低回数は1回)。 ボーマンダはミロカロスに2回流されると仮定、 ランターンはヘラクロスに2回流される(最低回数は2回)としますと、 ボーマンダランターン側は決定力の速度でヘラクロスミロカロス側に劣ります。
これはつまり、ボーマンダ→ミロカロス→ランターン→ヘラクロスの順で交換合戦をしていたら ボーマンダが一番初めに出せなくなり、負けることを意味しています。
決定力でパーティを作る
役割理論では個々のポケモンの役割分担を考えました。 加えて決定力の有無や速度を考えることでより実戦を意識したパーティを作ったり、 選択を考えたり出来るようになります。
例えば相手のボーマンダにユキノオー、ハピナスにカイリキー、 メタグロスにヤドランという役割分担を断定でき、決定力を持たせたい状況を仮定します。
ハピナスとメタグロスは何度か流せると考えられますが、 ボーマンダには後出しできるポケモンがおらず、釘付けも無理そうです。 天候ダメージのため、ボーマンダは『こだわりハチマキ』「ストーンエッジ」カイリキーに 後出し出来ない可能性があるものの、 ハピナスが「あまえる」や「まもる」を覚えているのであればカイリキーは何度か流されてしまうので、 相手の方が決定力の速度が大きいと考えられます。

改善する方法として、相手の決定力の速度を小さくする、 若しくはこちらの決定力の速度を大きくするの2パターンがあります。
まず相手の決定力の速度を小さくする、ユキノオーのボーマンダ流しの回数を増やす方法として、 カイリキーの「インファイト」でダメージを受けたボーマンダに後出しできるよう ユキノオーに『きあいのタスキ』を持たせ、「こおりのつぶて」を覚えさせることが考えられます。
こちらの決定力の速度を大きくする方法として、カイリキーに「れいとうパンチ」を覚えさせたり、 ヤドランで「トリックルーム」を使うことにより ボーマンダだけではカイリキーに後出しから流せないようにする、といったことが考えられます。
簡易モデル
簡易モデルとは、対戦するポケモンの数が2匹ずつであったり、技が一つしかないといったような、 実際のバトルよりも簡単なモデルです。例えば

(HPは全て12)
プレイヤーA
 ミロカロス 素早:1 ハイドロポンプ ラグラージ【6】 バシャーモ【12】
 ジュカイン 素早:3 エナジーボール ラグラージ【12】 バシャーモ【4】

プレイヤーB
 ラグラージ 素早:2 じしん ミロカロス【4】 ジュカイン【4】
 バシャーモ 素早:2 だいもんじ ミロカロス【4】 ジュカイン【12】

といった感じです。 若葉研究所 様にて「役割解析」という研究が行われ、2対2で技が一つという最初の簡易モデルが考案されました。 その後、簡易モデルは aonaのポケモン部屋 様などで、決定力の研究のために使われています。
簡易モデルまとめ
2対2の簡易モデルでは以下の用語をよく使います。
流し あるポケモンと攻撃し合った時、そのバトルに勝利できる状態
流しの回数 流しの役割を持つポケモンを流す相手に後出しできる回数。対戦中に変化する場合があります。
行動原理 場にいるこちらのポケモンが相手のポケモンに対して
・流しの役割を持っている時は居座る
・流しの役割を持たず控えに流しの回数1回以上のポケモンがいる時は交換する
・流しの役割を持たず控えのポケモンの流しの回数が0回以下の時は居座る
決定力の速度 実戦における決定力(の)速度の通りで、 どれ程の速さで相手の決定力を無くせるか(勝敗が決まるか)を意味する概念。 流しの最低回数と回数の減る順番によって決まり、最低回数が多いほど決定力の速度は小さく、 最低回数が少ないほど決定力の速度は大きいです。 先に最低回数が負になるプレイヤー(決定力の速度が小さいプレイヤー)が負けます。
負けない条件 こちらが行動原理に従ったとき相手に勝つ方法(決定力)が無い条件
決定力 相手を崩す力(方法)。相手に負けない条件を満たされていなければ存在します。
無償降臨 流す相手ポケモンに対し、流しの回数を変えないで場に出すこと。 最低回数の減る順番が変わるので、決定力の速度に影響を与えます。

役割理論で流しは相手を倒せなくても成立することがあると言ったのは、次のような例があるからです。

(HPは全て12)
プレイヤーA
 ミロカロス 素早:1 技:ハイドロポンプ ラグラージ【6】 バシャーモ【12】
 ジュカイン 素早:3 技:エナジーボール ラグラージ【12】 バシャーモ【4】
プレイヤーB
 ラグラージ 素早:2 技:じしん ミロカロス【4】 ジュカイン【4】
 バシャーモ 素早:2 技:だいもんじ ミロカロス【4】 ジュカイン【12】

初手ミロカロスvsラグラージで両者が攻撃し合うとAのミロカロスが勝ちますが、 バトルに勝利するのはラグラージ側のBなのでラグラージはミロカロス流しです。

簡易モデルの研究により流しの定義の他、決定力の定義も見直されました。 それまで決定力とは、相手に受けられず釘付けされない要素(ポケモンや戦術)のことでしたが、 流しの回数により負けない条件を満たす例が確認されたからです。

(HPは全て12)
プレイヤーA
 ゴウカザル 素早さ:2 技:インファイト スターミー【6】 カビゴン【12】
 サンダース 素早さ:4 技:10まんボルト スターミー【12】 カビゴン【3】
プレイヤーB
 スターミー 素早さ:3 技:なみのり  ゴウカザル【12】 サンダース【6】
 カビゴン  素早さ:1 技:おんがえし ゴウカザル【6】 サンダース【12】

Bが負けない条件を満たしています。 これにより、決定力は相手に負けない条件を満たされていなければ存在する、となりました。

これからの課題は、技が複数あったり、3対3以上の場合、 確定排除などにおいて決定力の速度をどう扱うかを考えること、 より実戦に近いモデルにしていくことでパーティ作成時や対戦中に応用出来るようにすることです。
対戦理論[役割理論]【決定力】[勝率]
トップに戻る